2022-05-12 Thu

京都にタワマンがないのはなぜ?京都で不動産を探すなら気を付けたいポイント!

 

近畿地方に位置する京都は、歴史ある寺社仏閣や町屋などの木造家屋が今もなお残る街です。日本を代表する観光都市のひとつとしても知られており、国内だけでなく海外からの観光客も多く訪れます。また三方を山に囲まれた盆地であり、四季折々の自然を感じられることから、住みたい街として挙げる方も多くいます。

 

そんな魅力のある都市 京都ですが、なぜタワーマンションがないかご存知でしょうか?

今回は、京都にタワマンがない理由と京都で不動産を買う際に気を付けたいポイントをご紹介します。

 

京都にタワマンがない理由

 

京都市には、美しい自然と長い歴史に育まれた京都の街を守るための「新景観政策」があります。新景観政策によって建造物の高さを含む6つの条例が定められており、この政策によって最大31mの高さの建物しか建築できないことになっています(例外あり)。

 

その他にも、周りの建物と調和するようにデザインなどの細かい規制があるため、京都市内にはタワマンや特徴的なデザインの建造物がないのです。

 

京都で不動産を購入するときのポイント

 

京都の街並みを守るための「新景観政策」には、建物の外観の屋根、外壁の素材や色についてまで細かく決められています。地区によって規制は異なるため、詳細については購入を検討する管轄の行政に問い合わせ、しっかりと確認するようにしましょう。

 

外壁

京都の市街地には、景観地区・建造物修景地区・風到地区といった指定があり、それぞれの特性に合わせたデザイン基準が設けられています。

 

たとえば、世界遺産周辺などの風到地区は、自然のおもむきと調和した街並みを維持するような素材や色彩を用いるよう指定されています。

 

高さ

建造物の高さは最大31mですが、地域によって10m・12m・15m・20m・25m・31mの6段階の高さ規制があります。

 

基本的には、山側へ近づくほど高さの上限は低くなります。これは、京都の山沿いには清水寺といった寺院がある他、毎年8月に実施される「五山の送り火」といった行事があり、これら京都の景観を維持するためです。

 

屋根

地区によっては屋根の形にも決まりがあります。京町屋が多く並ぶ地区では、「切妻屋根」を基本とした傾斜した形状に揃えなければならないため、箱型の家などは基本的に建てられません。

 

まとめ

京都の物件を探していると高い建物がないことに気付かれた方もいらっしゃるかもしれません。ご紹介したとおり、京都にタワマンがないのは、京都市の街並みを守るための「新景観政策」によるものです。この条例によって厳しい取り決めがされているのですが、その分、山々に囲まれた美しい自然や歴史を感じる建造物などの景観を楽しめるのが京都の魅力のひとつといえるでしょう。

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